ブログを読んでいただいている皆さんこんにちは!
介護福祉士×救急救命士の川﨑です。
前回、血液検査から脱水の発見方法をお伝えしました。
そこにも書かせてもらいましたが、それだけでは脱水と確定しません。
「下痢」「嘔吐」「暑さなどの環境下」などの情報収集をとっていくことも大事ですよ~と書きました。
高齢者の場合は、個人差が大きく、自覚症状がない場合もあります。
そこで、【所見】という技を使います。
症状というのは、利用者本人が感じていること。
所見というのは、客観的な観察やデータから読み取れること。
例えば、血圧の測定値って自分では分からないですよね?これが【所見】となります。
利用者さんの血圧を測った時に「180/90mmHg」と数値がでたら、その方に「頭痛くないですか?」などと聞きますよね?
これは所見と症状を行き来していることになります。
で、本題に戻します。
脱水が疑われるときにおこなってほしい方法が2つあります。
まず1つめは【ツルゴール評価法】です。
どんなことをするのか?

【手の甲や前胸部の皮膚をつまむ】だけです。
- 手の甲または前胸部や鎖骨付近の皮膚を軽くつまみます。
- つまんだ皮膚がもどる時間を観ます。【2~3秒以内を正常】
- 2~3秒以上を必要とする場合に「脱水」を疑います。
ただ、この評価方法は高齢者にむかない人もいます。
なぜかというと、皮膚の張りが・・・(;’∀’)

個人差がありますから(;´∀`)
2つめは【毛細血管再充満時間(CRT)法)】です。
- 爪(手)を心臓の高さにする。
- 爪を1~2秒ほど押して血流を制限する
- 解除し血流が戻ってピンク色になるまで2~3秒以上かかる場合、脱水症を疑う。
これは血流がドロドロになっているため、正常の色に戻らないというサインということです。
こちらの方が高齢者でも評価可能かと思います。

しかし、どちらの方法も【痛み】をともなう行為です。
コミュニケーションを取りながら、適度な力で行うようにしてください(^-^)
そして医師や看護師に報告・相談するときには、「皮膚をつねって~」とか「爪をおして評価をしたんですけど~」というような感じでも良いので脱水を疑った根拠も伝えていきましょう!